石川亀吉翁のらんちゅうの見方
2005/02/07/12:51:28
No.27
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ふんぺい
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こんにちは。
もうひとつ資料を提示します。 「蘭鋳秘伝」緑書房 大郷房次郎・石川亀吉 昭和60年発行 定価3800円
これも良い書物ですが、その冒頭に近代らんちゅうの祖、石川宗家の亀吉のらんちゅうの見方が端的に纏められています。宇野系やら協会系などと区別する前の時代のらんちゅうの見方をどうぞ参考にしてください。
「蘭鋳秘伝」 飼育秘伝と選別法 石川亀吉 良魚の選定法 12ページ
○頭はなるべく口先より頬尻までの間長く最も厚みのあるものを良とします。 魚によって頭(獅子頭)の形状も異なり種類多く何れもそれぞれ特徴を有して います。
○背はなるべく幅広く頭の付根より弓形に漸々上り、中央よりまた漸々下りて 無キズのものを良しとします。一文字に平なるものや、凸凹あるいは曲りの あるものは不良です。
○尾筒はなるべく太くして、背の弓形(櫛形)を延長し、長短なく尾附けまで 漸々下りたるものを良好とし、尾筒急に下りまた凸凹あるものは姿の狂い易 いものであります。
○尾附けは尾筒の下端尾の付け根にして、魚の泳ぐ時つぶれないよう確かりと して、両端の等しきものを良しとします。
○尾は柔らかにして尾の心が曲らず上下なく整い、泳ぐ時は閉み、止まる時は 直ちに丸の四分の一以上開くものを良とし、尾の剛張り、片張り、片下り、 閉み、縮み、尾心の曲り、尾先の不ぞろい、二つ尾、突込み(尾心が尾筒か ら出たるもの)、摘み(尾心を摘み上げたようなもの)、立ち(尾心立ちす ぎ)。垂れ(尾心の垂れたるもの)等は不良にして姿の狂い易いものでありま す。
○腹は両方同様に張り出したものを良好とし、一方多く張り出したものは、片 腹と称し狂い易いものであります。
○楫鰭は尾の下蔭に有り、外に現れていないもの良とし、蘭鋳に限り楫鰭は二 枚有るもので稀に一枚のものがあっても差し支へありません。楫鰭の無い 魚、又は尾の外に現れものは不良と致します。楫鰭の八の字に成っているも のは外に現れ易いものです。
どうです?皆さん。資料として残っているものは大変貴重ですね。まあ、歴史は歴史ですので興味の無い方は無視していただいて結構です。(^^; |
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